カテゴリ:日々のこと( 111 )

ブリューゲル「バベルの塔」展

H29年5月
ボイマンス美術館所蔵、ピーテル・ブリューゲルの「バベルの塔」を観てきました。
「バベルの塔」といえば中学の美術の教科書で目にした、
手前に建設を命じた王様が描かれている、
ウィーン美術史美術館所蔵(1563年)の作品を思い浮かべます。

今回来日した作品は、それよりも後、1568年頃の油彩画です。
作品の大きさも先の4分の1と小さく、基本的にはウィーンの絵の
焼き直しと捉えられているようです。
大気の光の精妙な描写、明暗のグラデーションの豊かさ、
色彩の鮮やかさの各点において、第一作を上回る出来映えを
誇っています。
建設作業もいっそう進んでおり、雲を突き抜けた最先端は
すでに10層目に達してます。
画面に接近して凝視すると、
数えきれぬほどの人物が書き込まれているのが
わかります。

↓オランダ・ロッテルダムのボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館所蔵の「バベルの塔」

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低層部が風雨にさらされて灰色なのに、
最上部の煉瓦が鮮やかな赤みを保っているのは、建設工事が
大変長く続いていることを表しています。


↓オーストリア・ウィーン美術史美術館所蔵の「バベルの塔」

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旧約聖書の冒頭に位置する「創世記」に記された物語。

人々は同じ言葉を使い、同じように話していた。
天まで届く塔を作ろうとした人々の野心に、神は怒り、
「彼らは一つの民で、皆一つの言葉を話しているからこのような事を
始めたのだ。これでは彼らが何を企てても、妨げることはできない。
直ちに彼らの言葉を混乱させ、互いの言葉が聞き分けられぬように
してしまおう」
神は彼らの言葉をバラバラにし、意思疎通が出来なくなったため、
全地に散って行き、塔の建設も中断された。
塔はヘブライ語で混乱を意味するバベルと命名された。


また、ブリューゲルは優れた版画を多数残しています。
版画は同じ図柄が複数印刷され、
比較的安価なため、絵画よりも広範囲に普及しました。
ブリューゲルは様々な形で版画制作に関与しました。
版画制作の全行程を自らの手で担ったのは
「野ウサギ狩り」のみで、それ以外の版画は下絵を考案し、
制作は専門の彫版師が行っていました。

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↑ 1557年「大きな魚は小さな魚を食う」


1556年「聖アントニウスの誘惑」1557年「大きな魚は小さな魚を食う」
を手始めに、偉大な先達ヒエロニムス・ボス風の主題・モチーフに
集中して取り組みます。
その他の版画でも、農民やスケートをする人々、
愚者やペテン師などありとあらゆる人物、
日常の暮らしを描き出しました。



板の上に描かれた500年前の油彩画は、保存状態もデリケートなため、
ブリューゲルは海外で作品を展示することが最も難しい
巨匠の一人だと言われています。
今日7月2日は、東京都美術館の公開最終日ですが、
そのような貴重な作品を日本で観ることができ、
とても勉強になりました。
幸い5月下旬の早朝は美術館も空いており、
ゆっくりと堪能することができました。
その日は、国立新美術館ミュシャ展にも足を運びました。
                          (「BABEL」図録参照)



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by totochoco | 2017-07-02 12:09 | 日々のこと | Trackback | Comments(4)

くるみ割り人形

H296月

松山バレエ団「くるみ割り人形」の公演を
いすみ市岬ふれあい会館で
鑑賞してきました。
森下洋子さんのバレエは
35年前・1982年の初演「くるみ割り人形」を東京厚生年金会館で
鑑賞したのが始まりです。年月・年齢を感じさせない森下洋子さんの
素晴らしい表現力に感動をたくさん貰い、
夢のような公演を楽しんできました。
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「くるみ割り人形」のあらすじ

クリスマス・イブの夜、ドイツのシュタールバウム家の大広間では、
パーティーが行われています。
少女クララはドロッセルマイヤーおじさんから、くるみ割り人形を
プレゼントされ、一目で気に入り大切にします。
お客も帰り、みんなが寝静まってから、客間のソファーで眠り着いた
クララにネズミの大群が襲いかかります。
すると、小さなくるみ割り人形がみるみる大きくなり、
おもちゃの兵隊を率いるくるみ割り人形と、ねずみの大軍を率いる
ねずみの王様との一騎打ち。
危機一髪のところクララの助けを借り、
くるみ割り人形はねずみの王様を倒します。
ねずみ達は退散し、倒れたくるみ割り人形が起き上がってみると、
凜々しい王子になっていました。
王子は呪いの魔法をかけられて、くるみ割り人形に
されてしまっていたのです。
王子はクララをお菓子の国に招待し、二人は旅立ちます。
まずは、幻想的な雪の国。
きらきら輝く雪の精と雪の女王の踊り。
お菓子の国の魔法の城では、金平糖の精が歓迎の踊りを
披露してくれます。

スペインの踊り・・・チョコレート
アラビアの踊り・・・コーヒー
中国の踊り・・・お茶
ロシアの踊り・・・トレパック・大麦糖の飴菓子
フランスの踊り・・・あし笛の踊り
花のワルツ・・・デコレーションクリームの精


(パンフレットを参照しました)
                            


(みどころ)

くるみ割り人形を大切に大切に抱き、美しく可憐に踊る少女クララ。
魔法が解けて王子が元の姿に戻り、喜び溢れるクララ。
王子との別れの時間が刻々と迫り、悲しみを全身で表現する美しさ。
王子との出会いと別れを通じて心の成長を遂げていく姿。
迸る感情を指先・表情・全身で表現する森下洋子さんのバレエは、
一時も目が離せませんでした。
雪の精達の白いコール・ド・バレエの一糸乱れぬ美しさ。

お菓子の精達の、個性的でチャーミングな踊りと、振付。
チャイコフスキーの曲は、白鳥の湖とともに優美さに溢れています。
舞台美術・振付・音楽・衣装も美しく
楽しい夢のような時間はあっという間に過ぎてしまいます。
観ている私たちも魔法をかけられたように素晴らしい一時を過すことが出来ました。
                                           

今まで私が観た松山バレエ団(森下洋子&清水哲太郎)の公演です。
198211月「くるみ割り人形」東京厚生年金会館
                   19833月 「白鳥の湖」ルドルフ・ヌレエフと松山バレエ団・東京文化会館
1983年年11月「ドン・キホーテ」千葉県文化会館     
19862月 「コッペリア」簡易保険ホール
198610月 「くるみ割り人形」千葉県文化会館
20176月 「くるみ割り人形」岬ふれあい会館

上記以外に「くるみ割り人形」は、
ローラン・プティとKカンパニーを鑑賞しています。



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by totochoco | 2017-06-29 22:29 | 日々のこと | Trackback | Comments(0)

2017年

2017年、いよいよ新しい年が始まりました。
ブログを更新しようと思いながらも、日々の流れの方が
早く過ぎてしまう昨年でした。
思うように腰を据えてパソコンに向かうことができませんが、
ここを訪れてくださった皆様、ありがとうございます。
皆様の感想やご意見を聞いて、私もまた頑張ろうという気持ちになれます。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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昨年はパソコンをVistaからWindows10に変えました。
それまで使えていたワコムのお絵描きソフトが使えずに、今回は
ペイントを利用して年賀状のイラストを描きました。
パソコンを変えるのは勇気がいります。
年々億劫になってきてます。

Vistaの住所録を外付けハードディスクに保存したと思い安心していたら、
アイコンだけが保存されていて、肝心の住所は全て保存していませんでした。
昨年の教訓を生かし
今年は慎重に、日々生活してゆこうと思います。

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by totochoco | 2017-01-02 16:15 | 日々のこと | Trackback | Comments(6)

しょうがの収穫

今年初めてキッチンガーデンにショウガを植えました。
夏の間ふさふさと葉が茂り、根ショウガをいくつかお味噌を添えて
食卓に、マイ・ショウガはなかなか好評でした。
食べるラー油にも100㌘贅沢に使いました。
・・・が、あの形を洗い皮を剥くのは時間がかかり大変でしたので、
残りは秋まで植えっぱなしにしておきました。

ところが、冬になる前に収穫をしないと、根が寒さで凍傷になると
お隣さんから聞いたので、慌てて掘りあげました。
たくさんのショウガを外の水道で泥を落とし、
更にタワシやハブラシで根の間の細かい土を落とし、
更に汚れた薄皮は少し剥がし・・・と
結構大変でした。

さて、そのショウガをどのように活用しましょうか。

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煮る・酢にする・刻んで冷凍するなどアドバイスを貰いましたが、
粉にすると便利と母から聞いたので作ってみました。
これも大変時間のかかる作業でした。

まずショウガを洗ってきれいにしたら、スライサーで薄くスライスします。
平らな竹ざるに並べて、天日で何日かかけて干します。
3つの竹ざるに、あんなにたくさんあったショウガが三分の一くらいに
ちりちりに縮んでしまった時はがっかりしました。

乾燥したショウガを、ミルサーで粉にして、
やっと出来上がりました。
とても良い香りです。





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by totochoco | 2016-11-05 23:15 | 日々のこと | Trackback | Comments(4)

ふきのとう

我が家で一番早い春は、庭の水仙・黄色いクロッカス・紅梅
そして、このふきのとう。
そろそろかなと思い、庭に自生しているふきの群落を
覗いてみたら、ちょこんと小さな顔を覗かせていました。

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早速いくつか摘まんで、ささっと天ぷらにしてみました。
荒塩でいただくと、春のほろ苦さが口の中に
ぱあっと広がります。
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by totochoco | 2015-02-10 22:30 | 日々のこと | Trackback | Comments(2)

お知らせ

平成27年2月28日を持ちまして
私のホームページ「放任園芸家の12ヶ月」は
サイトを引っ越しいたします。

OCNのページオンが終了するために、
↓のURLに変更になります。

http://www.tokotoko.server-shared.com/

リンク&ブックマークされている方はお手数ですが、
よろしければ変更をお願いいたします。
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by totochoco | 2015-01-12 15:44 | 日々のこと | Trackback | Comments(0)

夏野菜の収穫

コンポストの堆肥に、鶏糞と油粕で育てた夏野菜が
毎日収穫できるようになりました。
きゅうりはあっという間に大きくなるので、
このくらいの大きさで収穫します。

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去年まではミニトマトのアイコを育てていましたが、
この夏は違う種類の苗を植えました。
普通の大きさのトマトは上手に育てられないので、
私はもっぱらミニトマトです。

ピーマンも小ぶりながら、毎日収穫できるようになりました。
まだまだ育ってほしいので、追加の鶏糞と油粕を
施しました。
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by totochoco | 2014-07-17 22:09 | 日々のこと | Trackback | Comments(2)

染色

麻生地100%の布や、綿麻の端切れ布を染色しました。
海の青色・田圃の黄緑色・山々の緑色。

黄緑色の麻生地の布をお店で探しても、思うような色がなかなか
見つからないので、自分で染めてみました。
染める布によって、同じ色の染料でも表情がまるで
違って仕上がります。

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今の季節、田圃がとても美しく、夏に向かう山々の緑も
力強い色合いに染まってきています。

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早朝からけたたましく、ホトトギスが鳴き、
ウグイスが鳴き、山鳩が鳴き、カエルが鳴き・・・
季節が夏に変わろうとしています。
夜にはきょんも鳴き。。。
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by totochoco | 2014-06-26 22:09 | 日々のこと | Trackback | Comments(2)

仰げば尊し

「仰げば尊し」
 毎年3月になると、弾きたくなる曲です。
ピアノと一緒に合わせて口ずさみますが、一人で歌っていても
物足りなく思います。
やはり、卒業生・在校生・先生や保護者全員で順番に
混声合唱してこその歌なのでしょう。
 卒業してから何十年もたっているのですが、
子供の頃からこの歌は体に浸みこんでいて、
卒業式で何度涙したことでしょう。

>今こそ別れめ いざさらば
の別れめ、の次のフェルマータの間(ま)、
この長さの空白の間に
次のピアノに遅れずに歌わなければと頭で考えながらも、
一気に感極まってしまう場所でもあります。

>身を立て名をあげ やよ励めよ
ここのところも好きです。思わず姿勢を正して、
きちんと前を向いて歩かなければと思います。

なによりも、とても美しい曲だと思います。
この曲を聴くと厳粛な気持ちになります。
そして、懐かしさも手伝って、
年々好きになってくる曲です。


 ・・・・・仰げば尊し   文部省唱歌・・・・・

1・ 仰げば尊し わが師の恩
   教(おしえ)の庭にも 早や 幾歳(いくとせ)
   思えば いと疾(と)し この年月
  今こそ 別れめ いざさらば

2・ 互いに むつみし 日ごろの恩
  別るる後にも やよ 忘るな
  身を立て 名をあげ やよはげめよ
  今こそ 別れめ いざさらば

3・ 朝夕 馴れにし 学びの窓
  蛍のともし火 積む白雪
  忘るる 間ぞなき ゆく年月
  今こそ 別れめ いざさらば

    (歌詞は全音楽譜出版社より転記しました)

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画像は今日撮った、庭のしでこぶしです。
午後からは雨、いつの間にか春があちこちに
やってきていました。
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by totochoco | 2014-03-13 16:50 | 日々のこと | Trackback | Comments(0)

MEIJIの時計

MEIJIの時計を蔵から見つけました。
埃だらけの大きな厚紙(?)の箱を開けると、
バラバラになった木の破片と時計の本体が
出てきました。
左右のネジをそっと巻いてみると、眠りから目覚めて
コツコツと正確な時を刻みます。
時間になると、オルゴールの様な、
ボーンボーンと深い湖を思わせる音色を
奏でてくれます。

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きれいに掃除をして、外れた木を積み木の様に組み立てて、
接着剤でしっかりと付け、ガラスの小窓も小さな小さな
釘で支えをつけて外れないようにしました。
ところが、出来上がった後に細い1本の木が残って
いる事に気がつきました。これって一体どこの部分だったのでしょう。。。

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文字盤の裏に39 9 19の数字と名前のサインが墨で書かれています。
これは製造番号でしょうか、明治39年でしょうか?
一日に3分くらい進んでしまう時計ですが、再び
平成の時に蘇りました。

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by totochoco | 2012-04-29 09:50 | 日々のこと | Trackback | Comments(2)