三菱1号館美術館で開催されている、 全体の構図を考えながら、直接パステルで描いたと思われます。 ↓「青い花瓶の花」パステル ここにも赤いナナカマドの実。ミモザの黄色。 「黄色い花咲く枝」という、ミモザを描いた作品も展示されていました。 大きなミモザの木を仰ぎ見ると、風に黄色い花弁が舞い散る様子 が描写されています。 我が家の裏庭にあったミモザの大木を思い出します。 ↓15点のドムシー男爵の城館の食堂壁画「花の装飾パネル」 ルドンの植物の作品からは、小さな細胞や微生物や植物の芽が生まれ出て、 「生きる」という溢れた力のようなものを感じます。 カンヴァスを越えて、ざわついた生き物の蠢きを感じます。 こちらは昨年、ポーラ美術館で観てきました。 画像にはありませんが、「首の長い花瓶にいけられた野の花」 という、ニューヨーク近代美術館(MoMA)所蔵の アネモネやカーネーションが描かれた絵も好きな一つです。 ルドンは自ら描いた花について 「再現と想起という二つの岸の合流点にやってきた花ばな」 と記しています。 ↓「夢想・わが友アルマン・クラヴォーの思い出に」リトグラフ ルドンを眼に見えない世界へと導いた植物学者アルマン・クラヴォー。 ルドンによると、クラヴォーは、「無限に微少なものの研究をしていました。 ・・・知覚の限界のような世界で、動物と植物の中間の命、花というか存在というか 、一日のうち数時間だけ、光線の動きによって生物として生きる 神秘的な存在を研究していたのです」 (図録より) 下絵と共にゴブラン織りの椅子が展示されていました。 私は織られた作品よりも、下絵の方に惹かれました。 一つ目巨人のキュクロープス・沼の花・豆の種が生命を得て 地上に顔を出した片方の芽(眼)の印象的な作品を思い浮かべます。 その芽は、初めて見た世の中を探っているようにも見えます。 今回の作品展では、芽(眼)と対照的な樹木・花々・蛾など、 植物にまつわる作品を、比較しながら堪能してきました。 (画像は図録から撮りました)
by totochoco
| 2018-04-19 23:03
| 美術
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